茶畑で収穫された生茶葉は、収穫されると同時に変化しはじめます。この変化は一般的には「萎凋」・「醗酵」といわれる変化です。
「萎凋」とは、水分が減少して萎れるということです。「醗酵」とは、茶に含まれている酸化酵素の働きで茶に含まれる成分が酸化されることをいいます。
緑茶に製茶するためには、この萎凋・醗酵をできるだけ速やかに停止させることが大切です。
そこで、収穫された生茶葉は速やかに製茶工場に運ばれて製茶処理されます。基本的には、現在の機械による製茶も昔の手揉みによる製茶も工程はほとんど違いありません。
最近では手摘みで収穫することはほとんどなくなりました。
ここに掲載されている手摘みの風景は、毎年行われている茶品評会に出品されるお茶の収穫です。
すごい数の人手がかかります。
茶に含まれる酸化酵素の働きを止めると同時に殺菌されます。
茶の緑色が低下しないように早急に茶葉の温度を下げます。
粗揉機「ソジュウキ」で熱風を送りながら揉みます。 茶葉に含まれている水分を揉みながら熱風を送ってとる工程です。
揉捻機「ジュウネンキ」で、粗揉機で乾燥が不均一になった茶葉に圧力を加え全体の水分量を均一にします。
茶の葉を揉みながら再び熱風を送り乾燥させます。
精揉機「セイジュウキ」は茶の形を作るための装置で、 一般的な茶が、細い針状になっているのはこの機械の工程によります。
乾燥機「カンソウキ」は、水分を5%程度まで乾燥させます。 ここで、水分をとり長期保存に耐えるようにします。元来お茶は1年間の保存があっても美味しく飲める必要があるため、乾燥させるのです。
製品が均一になるように十分混ぜ合わせます(ブレンド)。 ここまでの工程で出来たお茶のことを「荒茶」と呼びます。
茶市場では、形、色、香り、味などとそのときの相場によって値段をきめます。
水沢茶農業協同組合では、相対取り引きによって値段が決定されます。
※相対取り引きとは、売り手と買い手の間に仲介人が入り双方と相談のうえ値段を決定する方法です。
他に入札取り引きなどの方法があります。
荒茶は茶葉の大きさがふぞろいなので、ふるいで分けたり、切断したりして形を整えます。
水分を3%程度まで乾燥させます。この工程で香りを引き出します。
葉・茎・粉などに選別します。
製品を均一にしたり、混ぜ合わせたりします。 ここまでできたお茶を「仕上茶」といいます。 この段階では、20kg~30kg程度の袋や箱に梱包されます。
細かく袋詰めされ出荷されます。